抱え込まずに相談しましょう! ~介護サービス導入のタイミング

在宅でのリハビリテーション

病院からの退院後でしたら、概ねサービスが整った状態で、家での生活を再開できます。

それでは、そういった大きな病気があるわけでなく、自宅で生活しているうちに徐々に身体が動かなくなっていった場合、どうしたら良いのでしょうか 🤔

高齢者の場合、そういう事例がよく見られます。対応が遅れるうちに重症化することもあります 😣

まずは病院で何か病気や重篤な症状がないか確認すべきです。病気でなくても、高齢者は脱水や栄養不良などで動けなくなる方が多くいます。それらも受診することでわかります。特に重篤な病気はないと診断されて自宅に戻っても、状態によってはすぐに改善するわけではありません。しばらくその状態が続くこともあります。

実際に私が見た例では 👇
  • 老齢のご主人が認知症で徐々に身体が弱っていったものの、新たな重い病気を発病したわけでもなく、奥様としてもどのようにしたら良いかわからないまま、そのまま長期間経過したもの
  • とても珍しい病気のため、診断がなかなかつかず、重度の介護を要する状態であったもののサービスを開始する機会がなく、そのまま家族介護で長期間経過したもの
いずれも時間が経過したことで、サービスが介入した時にはいくらか症状が進んでいました。それでは、このような場合はどうしたら良かったのでしょうか❓

一番便利なのは介護保険です⭐
すでに介護保険に申請して利用できる状態であるなら、すぐにケアマネに相談しましょう。リハビリだけでなくヘルパーや看護師など多くのサービスを活用することができます。

介護保険は65歳以上か、指定された疾患であれば40歳以上で利用することが出来ます。申請してなければ、すぐに申請するべきです。立派な病名がないと保険が使えないように考えている方もいますが、実際に介護が必要な状態であれば十分認定されますので、我慢せずに利用するようにしましょう。

申請方法について詳しくは過去の記事「リハビリを受けたい! どうすればいい?」を参考にしてください。申請してから実際に利用できるようになるまでは最低でも1ヵ月ほどかかります。しかし、重症であればそんな悠長なことも言っていられません 💦

介護保険が確実に認可されるような状態であれば、ケアマネに暫定のプランを立ててもらい利用することができます ☝ これは状態から推測して出るであろう介護度に基づきプランを作成するものです。重症で急を要する時は申請先でそのことを説明し、暫定での利用をしたい旨を伝えましょう。

年齢の問題で介護保険が使えない場合は、医療保険や福祉制度を使うことになります。

医療保険は健康保険に加入していれば誰でも利用することができます。しかし訪問介護や短期入所など生活を直接助ける支援に関しては医療保険では適応がなく、福祉制度を利用する必要があります。

これは市町村に手続きすることで、障害に応じて様々なサービスを受けることができます。ただし、福祉制度も申請から利用まで時間がかかります。どのくらい期間がかかるかについては、こちらも最短で1ヵ月はかかると考えた方が良いでしょう。

福祉制度を利用するために、そちらは早急に役所で手続きしていただくとして、それまで生活をどうすれば良いのでしょうか。

✍お勧めなのが訪問看護ステーションによるサービスです。

訪問看護師は多くの在宅利用者を見ており、その経験から援助やアドバイスをしてくれます。身近で相談に乗ってくれる存在がいることは大きな助けになります。理学療法士などリハビリの専門職は、身体が動かないことに対して、その原因を考えて訓練を行います。改善目的だけでなく、これ以上身体が機能低下しないように予防目的で介入することもあります。

訪問看護ステーションについては医師の指示があれば、医療保険で利用することができます。詳しくはこちらも過去の記事「リハビリを受けたい! どうすればいい?」をご参照ください。

一番いけないのは、一人で抱え込んでしまうことです 😔 

病気や身体の機能低下は、時に人間の力ではどうしようもないこともありますが、それでも他の誰かが関わるだけで、心の負担はぐんと小さくなります。

サービスの利用は、最初は大変そうに思えても、一度軌道に乗ればすぐに慣れていきます 😊
多くの高齢者や障害者が実際にそのように利用しています。

利用可能な制度を上手く用いて、まずは少しでも負担の少ない生活を目指していきましょう⭐